インターンシップ参加は就活にどう影響する?開催企業の本音と目的

就職活動

こんにちは!かまぼこです。秋に入り、そろそろ就活を意識し始める大学3年生も多いのではないでしょうか。同時に、秋は多くの企業がインターンシップを開催する時期です。

ここ2、3年で、急激にインターンシップを開催する企業が増えてきました。もはやインターンシップに参加した事がない就活生の方が少ないのでは?という印象です。

かまぼこも人事担当者時代は、インターンシップの開催を行っていました。今回は、「インターンシップって何?どうやって見つければいいの?」という方に向けて、企業がインターンシップを開催する理由や学生の参加目的について人事目線でご紹介したいと思います。

インターンシップとは

インターンシップは、一般的には以下のように定義されています。

インターンシップとは

インターンシップ(英: Internship)とは、特定の職の経験を積むために、企業や組織において労働に従事している期間のこと。日本においては、大学本科生では3年次の夏・春の長期休暇中に行く事がほとんどで、3年秋から本格化する就職活動に先駆けて就業体験を積むことで、就職活動本番でのミスマッチを防ぐ目的もある。

wikipedia「インターンシップ」より)

わかりやすく説明すると、学生が企業で就業体験をする事ができる制度のことです。

就活が本格的に始まると、就職ナビサイトや会社説明会などで会社の情報を知ることはできますが、職業自体を体験する機会はほとんどありません。

インターンシップは、学生にとって入社後の自分をリアルにイメージできる機会です。就業体験を通じて、実感を伴った仕事研究、企業研究、業界研究ができることになり、より納得のいく企業選びにつなげることが期待できます。

インターンシップの実施期間と種類

インターンシップは企業によって内容や期間も様々です。

例えば、実施期間においては数日間のものから数週間、1か月以上のものもあります。ここで、大手就職ナビサイトのリクナビで現在インターンシップを募集している企業の実施期間別データをまとめてみました。

 

日数 社数
1日 6,279社
2〜3日 1,190社
1〜2週間 409社
1ヶ月以上 91社

(2018.10.14時点)

 

1日型のインターンシップが全体の7割強という結果に。1日型のインターンシップは、別名で”1dayインターンシップ”とも呼ばれています。1dayインターンシップは、学生にとっても企業にとっても短期間で体験・開催出来るのが大きな魅力。

初めての場所に飛び込むのは誰しも勇気がいるもの。そんな中、1日だけだったら参加してみようかな・・・と言ったように、学生にとっては参加のハードルが低いのも特徴です。同時に、「多くの企業の仕事を体験したい」という人にとっても、短期のインターンシップ参加を繰り返すことで様々な業界や企業を知るきっかけになりますね。

しかし、1週間以上のインターンシップになると一気に開催企業数が減ります。

学生にとっては、ある程度興味がある業界でなければ1週間以上もインターンシップを続けるのは苦痛ですよね。受け入れ企業にとっても、未経験の学生に対する1週間以上のインターンシップの開催はそれなりに労力がかかります。好奇心だけでなく、その業界への本気度が試されると思います。

ちなみに、インターンシップの実施期間によって業務内容のタイプも変わってきます。かまぼこの個人的な見解を以下にまとめてみました!

 

日数 種別 内容や特徴
1dayインターンシップ
(1日)
グループワーク型 ・業界説明
・グループディスカッション
・社員座談会
短期インターンシップ
(1〜2週間)
プロジェクト型 ・課題解決や新規サービスの発案
長期インターンシップ
(1ヶ月以上)
アルバイト型 ・有償で企業の業務に従事

 

1dayインターンシップの内容と特徴

1dayインターンシップは、グループワーク型の事が多いです。人事担当者や先輩社員が業界説明を行い、グループ内でディスカッションをしたり簡単なワークに取り組んだりします。グループには学生の他に社員が付き添うケースもあり、ワーク中にアドバイスをくれたり終了後にフィードバックをくれることもあります。

どちらかと言うと、仕事体験よりも業界知識を得る事が目的の事が多いです。そのため、業界研究をしたいと言う学生には向いていると思います。

開催時期は大学3年生の秋頃〜冬(就活解禁前)に実施されるのが一般的です。

短期インターンシップの内容と特徴

短期インターンシップは、プロジェクト型の事が多いです。こちらも、1dayインターンシップと同じくグループを組んで、チームとして動いていくケースがほとんど。

プロジェクトのテーマは、「課題解決」や「新規サービスの発案」などがあり、いずれも業の事業内容に沿っているため実務に近い体験が出来ることが特徴。チーム内の成果を社員に向けてプレゼンする機会などもあり、評価が高ければ参加学生のアイデアが実際に事業に採用されることもあり、賞金を得る事ができるインターンシップなんかもあります。

ある程度、学生の業界に対する興味度や本気度が必要になってくるため、参加には試験や面接が必要になる事もあります。

開催時期は学生の長期休暇中に開催されるのが一般的。特に多いのは、サマーインターンシップといって、大学3年の夏休み頃に多く開催されていると思います。

長期インターンシップの内容と特徴

長期インターンシップは、ほぼアルバイトの様なイメージです。社員と同じラインに立って実務を行うため、会社の一員の様な感覚で就業体験ができるのが特徴。

1dayや短期のインターンシップとは異なり、少人数で個別に開催する事が多いです。少人数のため、先輩社員から教わる内容もより実践的でレベルが高いです。

学生のうちに、ビジネスマナーや言葉遣いなどのスキルを身につける事ができるのも長期インターンシップの魅力の一つ。就職活動でもかなり有利になるポイントですね!

こちらも、インターンシップの参加には一定の知識や経験が必要である事が多いです。

実施時期としては、企業によって異なるため一概には言えませんが、通年で募集しているケースが多い様に思います。

インターンシップを開催する企業の目的

インターンシップを開催する企業の目的とは?

それは、ズバリ「学生への企業PRとエントリー者の確保」です。

 

かまぼこ
かまぼこ

ぶっちゃけてもうたー!!!!

B to B、B to Cというワードを聞いた事がありますか?

B to Bは「Business to Business」といって、企業向けにサービス提供をしている会社の事を指し、B to Cは「Business to Consumer」といって、一般消費者向けにサービス提供をしている会社の事を指します。

皆さんが「知っている会社を挙げてください」と言われて思い浮かぶのは、一般消費者向けにサービス提供をしているB to Cと呼ばれる企業。しかし、世の中の会社はほとんどがB to Bの企業です。こういった企業は、新卒学生の目に止まりにくいのが課題点。どんなに優良企業であっても、学生に知ってもらう機会が少ないのです。

さらに、近年では経団連(日本経済団体連合会)と言う人たちが、各企業に対し学業の妨げにならない様に”就活時期を一律化しなさい”というルールを設けました。それがいわゆる、”就活解禁”と言うやつです。上場している様な大手企業は、経団連に加盟している以上このルールを無視できないので、仕方なし就活解禁までひっそりとしている訳です。

優秀な学生は、早いうちからどんどん内定が決まっていくため企業側にとっては取り合いになります。いち早く良い人材を確保するためには、就活解禁までにどんなアプローチが出来るかがカギになってくるんですね。

インターンシップは、あくまで採用選考ではなく”就業体験”と言う位置付けのため経団連のルールには引っかかりません。採用選考に関する告知はできませんが、事業内容や仕事内容については十分学生にPR出来る機会となるため、どの企業もこぞってインターンシップを開催したがるんですね。

『採用選考前に学生とのコネクションを作っておき、就活解禁となったら自社の選考へ誘導する。』

これが、開催企業側の1番の目的です。

おまけ的な意味合いとしては、企業イメージや知名度だけに惹かれている学生に対して実情を伝える事が出来るためお互いのミスマッチを防げます。採用選考も、応募者が増えれば増えるほど応募データの管理費や面接官の確保などコストや労力が沢山かかってくるので、選考前にミスマッチな学生を減らせるのは非常にありがたいです。

学生がインターンシップに参加する目的やメリット

一方で、学生がインターンシップに参加する目的やメリットを人事担当者目線でまとめてみます。

  • 業界研究が出来る
  • 職業研究が出来る
  • 入社後のギャップの解消
  • 自己成長に繋がる
  • モチベーションが上がる

ざっとこんなところです。

学生時代〇〇を専門に勉強してきました!と言う学生にとっては、どんな業界に就職したいかがハッキリ決まっていると思います。一方で、学んできた内容が直接仕事に繋がる様なものではなかった場合、志望業界選びに悩まされます。。

 

かまぼこ
かまぼこ

将来、子供が大学受験をする時は”どの大学に行きたいか”ではなく

”なんの職業に就きたいか”で進学先を決めてもらいたい!

 

志望業界が特に決まっていない、他の業界も知っておきたいという学生にとっては、就活前にインターンシップに参加する事で色々と情報収集ができるため、知識を深めた状態で選考に臨む事ができます。

職種についても同じです。職種って意外と沢山あって「営業」「エンジニア」「製品開発」「MR」「経理」など、様々あります。こんな仕事がしたい!といった様に、興味がある職業から志望企業を見つけるのも1つの手段。今まで知る機会がなかった職種についての理解も深まります。

続いて入社後のギャップを解消できる、と言う点について。本記事の序盤でもお伝えしましたが、採用選考が始まると企業情報や採用情報について知ることはできますが、”就業体験”は出来ないケースが大半です。その為、自分で見聞きした情報のみで頭の中で仕事内容をイメージする事になるので、どうしてもギャップが生じてしまいがち。そこで、”就業体験が出来るインターンシップ”に参加すれば、そういったギャップを防ぐ事が出来ます。

インターンシップは自己成長に繋がる

インターンシップに参加する1番のメリットは、自分自身の成長につながる事です。業界や職種の知識を吸収する事で、仕事に対する視野が圧倒的に広がります。かまぼこが就活をしていた時も、一番感じたポイントがこの”自己成長”でした。

インターンシップでは、グループワークを通してコミュニケーション力や思考力の強化、業界の専門的な知識を学ぶことができるほか、社会人になっても役に立つビジネスマナーやスキルを身につけることが出来ます

多くの学生は、社会人になってから新入研修などでこういった知識を身につけます。しかし、インターンシップに参加すれば、学生のうちに身につけることができます。周りの学生よりも一足先に実践的なスキルを身につけることで、就職活動の選考で自身の評価をあげる事に繋がります。

また、インターンシップ参加者はインターンシップに参加していない学生に比べて優秀な学生が多い印象です。それだけ、将来の自身の職業に対して真剣に向き合っていると言うことですので。加えて周りの参加者との交流を通して、他の学生さんたちの意識の高さに影響を受けることも多いですよ!まさに自分のモチベーションUPにつながる機会ですね。

インターンシップの参加は就活に有利になる?

果たしてインターンシップの参加は就活に有利になるのか?

答えは、間違いなくイエス!です。

まず、インターンシップを通じて様々な知見が広がり会話のレパートリーも増える事でしょう。何より、現場で働く先輩社員や人事担当者とのコミュニケーション経験は、就活でもかなり役に立ちます。

また、最終的に自分の志望業界が決まった時、なぜ自分がその業界を希望するのかが明確になります。恋愛に置き換えて見ると分かりやすいのですが、今付き合っている恋人が一番好き!と思う時、なぜそう思うのか。それは”これまでの恋人”と言う比較対象があるからこそ。

一見関係がない業界や職種であっても、そこで得た知識や情報は立派な財産です。教養の1つにもなる為、あなた自身の価値の向上につながります。

そして何より、企業にとってインターンシップで優秀だなと感じた学生は是非確保しておきたいもの

関連記事:就活っていつから何を始めれば良い?ベストな時期とスケジュールを紹介!

インターンシップで優秀な成果が出せれば、”特別ルートでの選考”なんて案内もくると思います!!目立った成果が出せなくても、企業にとって自社のインターンシップに参加してくれた学生が選考にも応募してくれたらもちろん嬉しいです。それだけ、この学生はうちに興味を持ってくれてるんだな〜と言うのが伝わるので。それだけでも十分プラスな要素です。

インターンシップ募集企業の探し方

では、インターンシップを募集している企業を探すにはどんな方法があるのかご紹介します。

  1. 就職ナビサイトで探す
  2. 大学のキャリアセンターに聞く
  3. 先輩・友人に聞く
  4. 気になる企業に直接問い合わせて見る

一番早いのはリクナビやマイナビ、キャリタスなどの大手就職ナビサイトで検索することです。インターンシップの期間や内容で細かく検索ができ、応募方法もシンプルなのでとても便利です。

意外と穴場なのが大学のキャリアセンター。大手就職ナビサイトには掲載していない中小企業のほか、特定の大学の学生のみ募集している企業もあります。これは、過去に優秀なOB・OGの先輩がいた場合に、企業から大学のキャリアセンターにオファーを送る仕組みになっているためです。

先輩・友人に聞く、と言うのも有効な手段です。企業のPR内容とは異なり、参加者側の意見として情報を得ることが出来るので、どこどこの企業のこんなインターンシップが楽しかったよ〜というリアルな感想を聞くことが出来ます。

最後に、気になる企業があったら直接問い合わせてみるのも1つの手だと思います。ベンチャー企業なんかはクローズドで募集しているケースもあります。その際には、電話口で”今の自分にはこんなスキルがあってこんな仕事がしたい”といった内容をきちんと説明出来るようにしておきましょう!

海外でインターンシップが出来るプログラム

番外編として、面白いインターンシップを見つけたのでご紹介します。

それが、株式会社旅武者の「海外ビジネス武者修行プログラム」。

海外ビジネス武者修行プログラムは、ベトナムでの2週間の滞在を通して、現役の戦略コンサルのサポートを受けながら「自分で考えた企画を実践する」特別プログラム。成長意欲や挑戦意欲が高い学生向けのプログラムになっています。

よりストイックなインターンシップを経験してみたいと言う学生さんは、ぜひ説明会に参加してみてください!きっと周りの意識の高さに圧倒されるでしょう。年齢は18歳〜24歳と幅広いので就活生に限らないのも魅力ですね♪

まとめ

いかがでしたでしょうか。インターンシップについて少しでも理解を深めていただけたら嬉しいです😊💕

インターンシップは「就職活動」の第一歩です。インターンシップで得た経験や知識は、社会人になる上で必ず役立つと思います。同時に、短期間で様々な企業の実情を知れるのも学生の特権です!ぜひ色々な企業のインターンシップに参加して、沢山の経験をしてみてくださいね。

以上、かまぼこブログでした!最後まで読んでくださってありがとうございました🍀

 

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